2018年1月3日追記
ぱどタウン、ついに終了していました(2017年7月21日)。この記事でも書いた通り、インターネットの基本というか、入り口みたいなものを(電気屋のPCを通じて)教えてもらったという意味ではすごく大きな存在だったので、感謝しています。
こんにちは。
暇になってしまったのでブログを書きます。
そして暇になってしまったので、15年ぶりにとあるバーチャルタウンの住人になりました。
ぱどタウンをご存知だろうか
インターネットは次々と新しい世界を生み出して、その度に既存のコミュニティを廃墟にしてなかったものにしていくのは仕方のない事です。私は20代前半というションベン臭い若者ですが、そんな私でも色んな廃墟の存在を思い浮かべることが出来ます。
ちょっと例を考えてみても、「モバゲータウン」、「GREE」なんかは一つの時代を築き上げました。私も高校生の時にガラケーを手にして、当たり前のように使っていました(モバゲーのみ)。今も両者は存続しているけど、主観的にみたらもう古い存在にしか思えません。この話もいつか書いておきたいですね。
主観的に、と考えると、「mixi」、「ハンゲーム」なんかも随分いい味を出してきます。
そんな中でも、今回紹介したいのは『ぱどタウン』。どれくらいの方がご存知でしょうか。
私のインターネット初舞台『ぱどタウン』
ぱどタウンというのは、各地方でミニコミ誌『ぱど』を発行している株式会社ぱどによるバーチャルタウン。ユーザーは無料登録することで住人となり、自分の家を構えたり、掲示板を通じて他の住人と交流したり、ミニゲームで遊んだりと、様々な楽しみ方が用意されています。
15年前、小学生はぱどタウンに潜入した
※どうやら結構な悪い事をしていたようですが、如何せん昔の話と言うことでお許しください。
私が以前ぱどタウンに登録したのは、約15年前のこと。私は小学校低学年のことでした。
当時は家にパソコンもなく、インターネットというドキドキする言葉が気になるもののそれを楽しむことも潜入することもできなくかなりウズウズしていた私ですが、インターネットの「入り口」に関しては4つ上の兄に色々と教えてもらった記憶があります。
最初に聞いたのは確か「おもしろフラッシュ」。まだ動画サイトという概念がなかった時代に、ハナタレ小僧が「インターネット面白えー!!」と歓喜するには十分すぎるコンテンツでした。
今は有名な作品がYoutubeに転載されたりしていますが、フラッシュの形式で残っているものもあるようです。
※たとえば・・・
(音が出るので注意してください)
PCの無い家ではなくどこでみるのか、というと、一番利用させてもらっていたのが図書館でした。近所にある図書館ではインターネットコーナーがあり、(調べものをするという名目で)手続きをすれば一人30分の制限時間がありますがPCを利用できる、という制度がありました。
もちろん小学生男子に調べものをするスキルはなく、短い30分の間に、まず名作を見返して、そして残りの時間で新たな作品を開拓する作業に没頭していました。主にリンク切れとの戦いです。
そして、次に(たぶん)兄から教えてもらったのがぱどタウンです。兄が一体どうやって情報を仕入れてきたのかは知る由もありませんが、とりあえず登録方法を教えてもらいました。
このころから、通い先は図書館から家電量販店へと移っていきます。図書館よりも家に近かったこと、(大体のPCはインターネットに繋がっていないのだけれど)幾つか繋がっているPCがあることが分かったこと、そして何より制限時間が無いというのが決め手になりました。今考えたら相当ヤバい不良小学生です。そして親には知られたくない。
具体的なぱどタウンの思い出はというと、実のところ断片的な記憶しか残っていません。ということで箇条書きにしてみると、
・掲示板に何か書くと、一定の確率でお小遣い的なものがもらえる
・部屋の模様替えがやたら楽しい
・金持ちになると一軒家に移ることが出来る
・やたら楽しいミニゲームがある
・アバターはじめ全体的なデザインがとにかく優しい
これくらいしか覚えていません。
うーん、これじゃあ書きようがないなあと思ったのですが、なんと、2017年現在もぱどタウンは存続していることが発覚。
ということで、深夜のノリで登録してみよう!ということになりました。
変わらない、それが良いぱどタウン
さあ凱旋だ!ということで入力画面。
確か当時はメールアドレスを入力しなくても登録出来たんですよね。そうじゃなかったら出来ずじまいだったはず。
とりあえず登録できました。
なぜかニックネームが「サモハンキンポーコサモハンキンポーコ」と2回繰り返す感じになってしまいましたが、まあまあ問題ないでしょう。
最初はマンションの1室からスタートします。家具が何にも置いていない(おそらく)ワンルームですが、今考えると結構いい部屋です。家族が出来るわけでもないから、こっから一戸建てに引っ越す必要性を感じません。
左上のほうに色々情報が書いてありますが、「パドル」というのがこの世界の通貨です。これで家具や土地、物件を購入することができます。パドルて。
こっからは思い出したことを片っ端からやっていきます。
マンホール迷路
とりあえず街に出てみることにします。
千葉なのはなタウンを選択したので、千葉北西部みたいな感じになっています。当時と同じく埼玉★彩祭タウンにすればよかったと反省。
このマップのうち、ある場所にカーソルを合わせると、こんなところへ。
言っておきますがどのタウンの下も迷路になっています。入場料が痛いですが、とりあえず入ってみましょう。
ヒントらしいヒントはありません・・・
いきなりゲームオーバーとなり、どんどんお金をむしり取られていきます。
ようやくクリア。かなり苦戦しましたが、アバターを自由に変更できるアイテム「変化術」をゲットしました。
自慢のキャラクターたち。イカす。服を着せ変えたりみたいなのは確かありません。
買い物をしたい
お金が全然ありませんが、冷やかしにショップを見てみます。
だいたいここでなんでも揃います。
電気屋。「最新」の概念があるところで止まっているのが最高です。
ドローンっぽいものがありました。
とりあえず、雑貨屋でキリンのおもちゃを購入しました。これ、クリックすると、
パズルゲームで遊べるようになっています。クリアすると、「レインボーローラー」という部屋の背景を変更できるアイテムをゲットできます。
こんな感じでミニゲームを遊べるアイテムがいくつかありますが、実は自分で購入する必要はなく、他人の部屋に置いてあれば、それをクリックすることでも遊ぶこともできますし、アイテムをゲットすることが出来ます。
あるアイテムをクリックして遊べる「バケツATTACK」。当時結構ハマってた思い出があります。
バケツを避けつつペンキで破壊していくという内容。
バケツに接触するとなんのエフェクトもなく即ゲームオーバー。本当に当たったのかどうかが確かめづらく、大体モヤモヤした気持ちになります。
住民センターで感じる時代の跡
住民センター。掲示板やら、住民の検索システムやらいろいろあります。カフェではチャットも出来るようです。当時は見つけられなかった気がします。
期間限定掲示板のテーマが「初夏・梅雨特集」。なぜだか胸に刺さるものがあります。
意外と機能している場所もありました。リオオリンピックの話題で盛り上がっているようです。展開的には北京あたりでワイワイして置いて欲しかったのが正直なところです。
私と同じような人がチラホラいました。ただ、文体というか言葉遣いは当時のままという気がします。いや、当時のノリに立ち返っているのかもしれません。
中には最先端のSNSに疲れてしまったためここに来た、という住民も。ぱどタウンが存続していたことで、思わぬ形で救われる人がいるのかも。
一戸建てまでの道のり
マイホームに住むには、まず土地を購入しないといけません。
空き地の価格は2000パドル。なかなかの額となっています。
空き地を獲得すると、庭や家を購入することが出来ます。このため、空き地だけ確保した住民が、屋根のない所に突っ立っている光景をよく眼にしました。
かくいう私も、土地の次に庭を買ってしまい、その庭のデザインが鍾乳洞だったために訳の分からないサバイバル感が出てしまった痛い思い出があります。
家。奇抜なデザインの方が多くなっている。
造園屋では庭を購入できる。いい感じのデザインも多いが、家を購入すると庭の背景は隠れてしまうため、究極の自己満足と言えるだろう。
とにかく優しさがあふれているぱどタウン
そんなわけで現在のぱどタウンを本当に少しだけ紹介してみましたが、今のSNSに疲れてしまった、今のインターネットはコロコロ展開が速すぎる、という方の琴線にふれるかもしれません、もしかしたらですが。
千葉なのはなタウン タワーL78階04号室 サモハンキンポーコサモハンキンポーコ
とりあえず、このリンクから行けるかはわかりませんが、私の部屋を貼っておきます。いつの日かマイホームを建てられることを信じて・・・。
ほんの少しだけしか紹介できていないので、また何かあったら書き足そうと思います。あとは他の懐かしインターネット的なものも思い出したら書いてみます。