Yuigo・ん・・・湿っぽい

モルック、システムエンジニア、その他趣味。大学生のころから使っているので、昔の記事は恥ずかしいし今の思想とは異なっていることが多いです。

マイナビLaughter Night 第4回チャンピオンLIVE 感想

久しぶりのお笑いライブ

内向的な性格なのか、子供の頃からまったくもって出かけるということに慣れていないことが災いしているのだろうか、どんなに楽しいイベントだったとしても家に帰ってくるととても疲れてしまい、それも心地よいものではなくゲッソリした疲れが襲ってくるのである。MPがなくなった感じだ。HPではなくMPというところがポイント。

そのためか、本当に趣味であるはずなのに年に数えるほどしかお笑いライブへ行っていないことが歯がゆくなってきて、(もう直前の文に矛盾してしまうが)MPがなくなる恐怖をライブに行っていないことの情けなさみたいなものが上回ってしまった。気づいたらチケットを買っていた。

で、ライブが終わって帰宅し、やはりMPが無くなっているということで、あまり長々と感想は書かずネタの感想くらいにして収めようと思う。

感想(ネタ順)

マイナビLaughter Night」はTBSラジオで放送されているネタ番組であり、「マイナビLaughter Night 第4回チャンピオンLIVE」は、月間チャンピオン全11組(チャンピオン大会開催月は月間チャンピオン選出なし)によって年間チャンピオンを決定するライブ。観客(1人1票)による投票制。

以下ネタバレを含む。

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ノベルティが豪華。

ゾフィー

コント。クイズ番組の名司会者の告別式、息子による感動の弔事と思いきやクイズが次々と出題される。笑いと感動がごちゃまぜになり、最終的には良いものを観た、という気分にさせられてしまった。一昔前のクイズ番組あるあるも丁寧なアクセントとして組み込まれていた。これは投票あるなあ、と思い、全ネタ終了後、その通りに迷わず投票した。

吉住

コント。女性ピン芸人。男2女1の青春を爽やかに送っている女子高生かと思いきや、30歳の女性が自分を女子高生と偽って過ごしていたことが突如発覚してしまう。結婚詐欺師が大胆な年齢詐称をするといったニュースやストーリーは覚えがあるが、このパターンは死角。なおかつ本人が17歳、もしくは30歳だっとしても違和感がない風貌であることも設定の説得力につながっているのでは。

ガクヅケ

コント。お笑いライブの「がなり」で、何回やっても架空の名称をがなってしまう。こう書くとベタだが、ガクヅケがやっているととてもシュールな空間に映ってしまう。犯罪者顔でイジられている芸人が他に数名いたが、このコンビの怪しさは個人的にトップ。

アイロンヘッド

漫才。無愛想なバイト先の先輩と、独り言上で会話できてしまい、独り言上のやり取りでは会話が弾むも向き合ってみるとまったく話が成り立たない。M-1予選動画かどこかで観たことはあったネタだが、他のネタも含め、「内村てらす」映えするコンビ。ディスり成分が無く、ニコニコ安心して観ることができる存在は、エッジの効いたネタが多い中での清涼剤にも映った。

ロビンソンズ

漫才。な行とら行だけで会話ができるという特技を披露するもグズグズ、しかし段々と改善され、最後はおもしろいようにピースがハマっていく言葉遊び。M-1決勝でタイムマシーン3号インパクトを残した「言葉を太らせる」ネタに近いアプローチだが、「おー」の声があがらないあたりは流石にお笑い好きが集まっていると感じた。強烈なゴリラ顔が売りではあるが、ラジオ番組であるラフターナイトにやたら強い。

やさしいズ

コント。大手術を怖がり野球選手の訪問も突っぱねてしまう子供の前に、地方のマイルドヤンキー的あんちゃんが現れる。「地方のマイルドヤンキー的あんちゃん」と書いたがあまり言い当てている自身はない。ないのだが、若い世代に共通した認識として存在している「ちょっとしたヤンキー感」が絶妙にデフォルメ化されている様は見事。今年のキングオブコントでは1番手で最下位と苦渋を飲んだが、このヤンキー感の面白さがキングオブコントの審査員に対して共感されるか?ということを考えると、あの点数は不憫な気がしてきた。今日の会場ではほぼ1つも取りこぼさず笑いを生み続けていた。

レインボー

コント。恋愛観察バラエティ番組の1シーンをパロディ。完全に「あいのり」を意識しており、再現性の高さから自然と視界の四隅にテロップが出てくるほどだった。後半ではわかりやすさを重視していたのかスッパリ男が振られてしまうが、個人的にはパロディにこだわり続けてほしかった。池田さんの女性役は見た目も演技も相変わらず見事。

ネルソンズ

コント。トリオ。正義感に溢れすぎた男子高校生が男女のクラスメイトを無自覚に振り回す。何度か観たことのあるネタではあるが、和田まんじゅうさんの一言が確実に芯を捉え続けていた。和田さんはネタ以外の場面でも積極的に前に出ていくあたり、実際に正義感と言うか使命感に溢れているのはこの人では、と思わせる。

真空ジェシカ

漫才。露出狂は春と秋のどちらに出現するかで起源や成り立ちがまったく異なるという虚偽の文化論を披露。常に眩しいほど尖っているコンビであり、今回もネタ終わりにネット記事用のサムネイル撮影コーナーを儲けていた。こういう人たちが案外テレビに定着し、今の頃の映像が使われてイジられるかもしれない。

ゆにばーす

漫才。海外ロケに挑戦するも、行った先が尖閣諸島という大胆なボケはゆにばーすのポップとか玄人好みといった単純な軸で測ることのできない奥深さを象徴していた。しかし、他の部分では期待ほど盛り上がらず、ライブの観客層はある程度売れかけていておもしろいことがわかっているだけに厳しい目線になってしまっているのでは、と思わせられた。これからも川瀬名人Twitterで絡んできた一般人をなぎ倒していってほしい。

岡野陽一

コント。男性ピン芸人。動物愛護の目的で、鶏肉の切り身を風船にくくりつけ、空に飛ばそうとする街の変わり者を演じた。1週間前までネタがないと言っていたとは思えない爆発力のあるコントで、さらに鶏肉が水分を失いリハーサルどおりに飛ばず腰の高さを漂い続けるというハプニングも助け、会場は異常な盛り上がりに包まれた。実力派コンビでありながら解散、多額の借金を抱えながらギャンブルに溺れ続ける、お金以外はまともな人格など、お笑い好きに愛されない訳がない岡野さんであった。

空気階段(ゲスト)

コント。浮気男が女性の部屋のクローゼットに入ると浮気を懲らしめるための空間に閉じ込められ、謎の魔法使いにさまざまな呪いをかけられてしまう。題材はアンダーグラウンドでありながら笑いどころはしっかりポップ、ファンであること、知っていることが不思議と優越感につながるような「押さえたほうがいいコンビ」。今年のキングオブコント準決勝で会場納得のウケを獲得しながらも落選した理由が噂通りコンプライアンスだというのなら本当にしょうもないし悔しい限り、勝負を張れるスタッフはいなかったのかという気持ちにさせられるほど。ラジオ番組の話は別の機会に。

アルコ&ピース(ゲスト)

漫才。漫才コントにおける「〇〇をやってみたい」を「夢を語っている」と誤解し、嘲笑っている(ことになっている)観客に平子さんが激昂する。THE MANZAIでは「〇〇やってみたい」を「芸人を辞め転職する」と取っていたので亜種的なパターンとなった。芸歴もキャリアも今日の中では別格であり、容赦なくアドリブが繰り広げられた。一方で、彼らのラジオを聴きすぎたために裏笑いしかできなくなっている自分が歯がゆい。