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元意識高いブログ・晋也ジェネレーション

最近の話題はラジオ。ニコ生を1年で脱出し嫌いになったり、リア充/オタクワールドいずれにも住めないブログ。

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マリオのコインは「お金」ではない、という視野を持ちたい-『わたしのはたらき/西村佳哲』【本紹介3】

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訪問ありがとうございます。

 

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今、並行して5,6冊の本を同時に読んでいるのですが、その中の一冊、その中の一節にとても刺激されたので、まだ読み終わっていないのですが(!)、紹介させていただきたいです。

 

その本は、西村佳哲『わたしのはたらき』(2011、弘文堂)という本で、「(帯紹介より)全国から数百名の人々が奈良の図書館に集まって、”自分の仕事”について考え合った、3日間のフォーラムから生まれた本。全三冊シリーズの最終巻」という内容。西村さんによる素敵なゲストへのインタビューによって構成されているのですが、そのゲストたちは、いずれも、世間一般で捉えられている「仕事」、すなわち「労働」からはちょっと距離を置いたような生き方をしていて、なおかつ魅力的で、真似出来なさそうだけど出来たらとっても楽しいんだろうな、と思わせてくれる人々です。こういった人々は、西村氏の著書には毎回出てくるので、どの本から読んでも差し支えないと思います。

 

 

わたしのはたらき

わたしのはたらき

 

 


Amazon.co.jp: 西村 佳哲:作品一覧、著者略歴

 

今回の内容は、本書の論点とは大きくずれている勝手極まりない感想となっていますのでご了承のうえお読みください!!

 

55ページから登場する坂口恭平さんは、(検索したらすごいことになっているのですが)建築家であり、幼い頃から秘密基地に憧れ、早稲田大学建築学科に入学後はホームレスの建築物を取材し、『0円ハウス』という写真集の出版に至った人物です。本人は「秘密基地」というコンセプトから入ったので、「ホームレスの家」とは思わずに、「自由生活の家」として捉えていたそうですが(本文より)。

 

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坂口恭平 (@zhtsss) | Twitterより、プロフィール写真。

 

 

0円ハウス

0円ハウス

 

 

 

そんな坂口さんは、(このインタビューの直前である)2010年秋に「零塾」という私塾を開講(現在は形を変えているようです)。簡単に言えば、零(ゼロ、0)円で坂口さん自身の全てを提供する、という驚きの内容でした。

 

その理由として、坂口さんは

 

社会に有益な人間を育てるのになんでそいつからお金とるの?って、自分の中の自分と相談したんです。この人たちは「返す」んだからって。

(77ページ)

 

と話し、お金にこだわらないという姿勢を表明しています。そして、私の心に突き刺さった言葉が、その次(これも77ページ)。

 

僕、スーパーマリオで好きなのは、あのコインでモノを買えないところなんです。100枚ためたらランクアップとかあるけど、それって「もっと生きろ」っていうことでしょ?

 

 

……まさか、そう捉えるとは!!これが「視野が違う」ということなのだろう、と思いました。まったく同じものを、別の角度からいとも容易く見てしまっている。その正否に関わらず、私たちを驚かせるものである、ということには間違いがないと思います。

 

確かに、スーパーマリオに出てくるコインは、なにかに交換する、ということには用いられません。ただただ、100枚貯まった瞬間に残機がひとつ増える、という単純なシステムが貫かれています。マリオ人気が拡大するに従って生まれた「マリオパーティ」シリーズや、「スーパーマリオRPG」シリーズなどの外伝的な作品では、モノと交換するための貨幣的な使われ方をしていることがありますが、「クッパを倒してピーチ姫を救う」という目的が貫かれている元来のマリオ、「スーパーマリオワールド」や、「スーパーマリオ64」、GC版の「スーパーマリオサンシャイン」になっても貫かれています。Wiiで登場した「Newスーパーマリオ」でも、4人同時プレイなど新しい要素が追加される中、「スーパーマリオ3」のようにパワーアップアイテムを貯蓄するシステムがあっても、そのアイテムを手持ちのコインで買う、という機能は用意されていませんでした。多くの子供たちに影響するであろう「スーパーマリオ」における「お金」に対する考え方が、こういったところから見受けられるような気がします。

 

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【中古】Wiiソフト スーパーマリオコレクション(ソフト単品)

 

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スーパーマリオワールド

 

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スーパーマリオ64

 

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スーパーマリオサンシャイン

 

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New スーパーマリオブラザーズ Wii (通常版)

 

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スーパーマリオギャラクシー

 

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スーパーマリオ 3Dワールド

 

(上だけでもたくさんありますが、アクションをするマリオ作品はまだまだありますね……途中途中省略しています。)

 

 

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スーパーマリオRPG

 

ファイナルファンタジー」シリーズや「サ・ガ」シリーズなどでお馴染みのスクウェア(現スクウェア・エニックス)とのコラボレーション作品となった「スーパーマリオRPG」では、コインを使ってRPGよろしく(回復アイテムである)キノコや(「MP」的なものを回復する)フラワーなどのアイテムを買ったり売ったりすることができますが、あくまで「外伝」だからこのような扱いになっていると考えることができます。

 

やったことが無いからわかりませんが、WiiUやギャラクシーといった続編にもこういった要素は受け継がれているのでしょうか?教えてくれる人が居れば助かります。

 

また、マリオシリーズに限らず、テレビゲームという世界におけるお金の扱い方はなにか私たちの社会とは違うような気がします。ドラゴンクエスト」を例にとっても、よくよく考えたらどうしてスライムがゴールドを持っているのか、って考え出すと面白いことになってきそうですよね。だって彼ら、街に行って何かを買うのでしょうか?彼らはお金、現代社会における「貨幣」的なものがなくたって十分に生きていくことができるはずです。もしかしたら、ドラクエのゴールドは、プレイヤーの逃げずに敵を倒す、といった頑張りに対する報奨金として存在しているのかもしれません。

 

でも、続編である「ドラゴンクエストモンスターズ」では人間とモンスターが当たり前のように同居していて、モンスターの中には饒舌に喋る者がいたりします。そう考えると、モンスターたちもゴールド経済に参加している可能性が出てくる。ややこしい話になってくるなあ。

 

多くのRPGにおいて共通する、「宿屋がやたらと安い」というあるあるなことも、何かしらの示唆を含んでいる可能性があります。考え始めたら、無重力空間に投げ出されたみたいに面白い方向に行くかもしれません!……もちろん、一番の目的は「ゲームバランスを保つため」、つまり『お金がなくって回復できない……!』という最悪の事態を防ぐためにあるのかもしれませんが、冒頭で紹介した坂口さんのように多少の無理があっても違った視点から物事を見つめ直すことは、自分自身そして多くの一般的な認識に刺激を与える、という点で素晴らしく有益なことと言えるでしょう。

 

坂口さんは『わたしのはたらき』の中でも、そして様々な場面で常識から外れた感覚を武器にして大きな影響を与えている人と言えます。インタビューの中でも、発する一言一言にエッジがありました。

 

彼のように、私たちの多くが当たり前に受け取ってきたことに対して、その「前提を一回疑ってみること」が、新たな視野の獲得につながる第一歩なのかもしれません。

 

 

※どうして「コイン」になったの?ということについての「答え」はこのリンクにありました。まあ、今回に関しては正解かどうか、ということは関係ないのですが!

社長が訊く「スーパーマリオ25周年」

 

 

 

読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

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◆関連:過去の本紹介

 

【本紹介1】この世界にサブカルチャーは存在しないらしい『蘇える変態/星野源』【雑50】 - 深夜ジェネレーション

【本紹介2】何か一つに絞るなんてしなくていいことを証明しているひと 『働く男/星野源』(マガジンハウス) - 深夜ジェネレーション

 


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