Yuigo・ん・・・湿っぽい

モルック、システムエンジニア、その他趣味。大学生のころから使っているので、昔の記事は恥ずかしいし今の思想とは異なっていることが多いです。

【モルック】プレビュー: 第1回ドラゴンスキットルカップ #モルック #ドラスキ #ドラゴンスキットルカップ

追記(2020/3/21) 試合後

  • 結果としては予選通過出来ませんでした
  • 言い方がすごく悪いですが複数ゲーム合計点のルールに毒されている、50点を取るというもともとの目的を見失ってる
  • 練習の半分も成果が出ず、ここまでの練習量が何の意味もなさなかったのかなと考えるとかなりキツかったです、試合中に帰りたくなったのはモルックをやっていて始めてでした
  • 試合途中から1つのミスをきっかけに軽いイップスみたいなのが始まり、戻りかけてはまたおかしくなるのを繰り返してしまい、相手と戦うどころの話ではなくなりました、問題外
  • また練習してそれが活きずに負けて、これを繰り返すだけならもうモルックしなくてもいいのでは?とも思いました、たぶん続けるのですが…
  • 物事を斜に構えているのは、自分自身が結局一番つまらない人間であることをごまかすためなんだろうな、と思いました
  • キツイ
  • 今ならフィンランドという単語だけで吐ける
  • 運営の皆様の準備にかける時間を想像すると感謝してもしきれないと思いました
  • つらい
  • こっから挑戦云々は自分に資格がないので、なにか明確な変化が無い限りはやめておきます、他人に対してなにかを申し込むというコミュニケーションさえ重たい…

以下試合前のプレビューです


概要

直前に迫ったタイトルのモルック大会についてのお気持ちを書きます。

選択肢の向こうに正解は見えない

この記事を書いている現在も、ほぼすべての人々が「COVID-19」によって暗中模索を強いられている。本当にこの状況はいつか改善するのか、このライブチケットも例のごとく紙切れと化してしまうのか、狭いアパートでのリモートワークを始めつつ、答えが出ることも納得することも無い問いかけを投げかけるしか出来ない日々は続く。

始めて350グラムほどの白樺を投げてからはや半年、いまや自己を形成する一部となったモルックにおいてもその影響は例外でなく、少しでも公式的な色味をもつ日程は白紙に変わり、スタッフ陣が新たなスケジュールを書くことすら許されない状況は続く。

その中で決行に踏み切られたのが土曜日の本大会である。町田駅周辺、突如、嘘のように広がる天然芝は密室とは無縁の空間であり、現状出揃っている危険信号一覧と照らし合わせても問題はないと思われる…というのは参加者や主催者側としての目線が邪魔をしているかもしれない。

客観的な目線に立てば、その割合はどうあれ決行されることに対しての難しさを感じる人もいるだろうことは想像できる。根拠や背景は違いながらも、イベントが存在するという大枠での事実には変わりはない。

これを書いている自分はどう思うのか。わかるはずがない。誰も今並べられている選択肢の向こうを描くことが出来ない、それが事実。時が経てば正解は判明するだろうが、今は誰にもわからない。

で、投げましょうと言われたら投げます、今はそういうシンプルな答えで良いんじゃないか。そして、自分とは違う返答でもそれは全く間違いではない。

だから、投げましょうと言い切った人たちも、ちょっと待ちましょうと制した人たちも、どちらもそこに勇気と決断があるということは同じ、それを言いたくて今、変なテキストを垂れ流している。別にこれは精神論というやつではないつもり。

もう全然モルックの話ではないが、オードリーの若林さんが「自分はや『やらかし』のニュースを見て、(テレビのコメンテーターは正論でやらかしを咎めるんだけど)やらかしちゃった人の気持ちに立ってしまう」という旨を話していたのを聞いて、それからある事柄に強く賛成する人、強く反対する人が苦手になってしまった。

大会ルールと向き合う

モルックの大会はそれぞれ微妙にレギュレーションが変わってきたりする。で、ちょっと変わるだけで1つ1つの選択肢に影響があるので、まずどこが近道なのか、どの路線が運休しているのか、遅延しているのかを見極めなくてはならない。

で、今回について。どこまで公開されているルールなのかはわからないが、Twitterに載っているのは引用していいとおもうので載せておく。

  • 予選は3人対戦を8ゲーム、1ゲームごとに順位によって勝ち点が発生する
  • 予選の勝ち点が上位12人(全体で60人)になると決勝トーナメント進出

予選の通過率が低く、上位20%に入る好成績を取らないと残れないので、まずゲームの最下位を取らないこと、その上で1位を狙っていくというどっちつかずなシチュエーションを余儀なくされることが多くなると思われる。

どこで1位に見切りをつけるか。先に2位をキープしてから攻めるのか。ただ無垢に50点を欲しがるのか。

また、国内でのモルックルールの定番である「複数ゲームでの合計得点制」は、予選~決勝を通して一切なく、そのゲームを取ると次はまたリセットとなる。そのため、点差が大きい場合に極端な選択肢を取る「捨て身」とも言えるプレーがあってもおかしくはない、そういった予測ができる。

個人的には予選5~6ゲーム目の対戦カードがシビアなので、そこまでモチベーションを維持できる勝ち点をキープしておくことが目標だ。ただ初顔合わせのカードも多く、ただでさえポンコツなそろばんをはじくことさえままならない状況である。

そう、モルックだって選択肢の向こうが見えないのは同じだ。ただ違うのは、選択肢を正解にする権利をプレイヤー自身が持っているということだ。

もっと「見えない」のは大会後の展開だったりする。現時点でどこまで詳細が出ているのかわからないのではっきりとは書けないが、1年~下手したら数年規模の展開が待っているようなので、そこまでプレイヤーがついて行けるのだろうか?という単純な疑問はある。どう書いたら良いかわからないが、「モルックが誰のものでもない存在であり続ける」ことを願っている。

「堅守速攻モルック」の答え合わせ

奇しくも大会会場は直前の大会である「第1回森田カップ」決勝トーナメント1回戦で散った町田シバヒロである。都会ではなかなかみることの出来ない天然芝のフィールドは、普段砂の公園で腕を磨く多くのプレイヤーにとって神経のすり減る場面の多い曲者である(グラウンドコンディションの違いがこの競技の面白さであることは間違いないけど)。

m4usta13ng.hatenablog.com

正直自分も天然芝は得意ではない。主戦場である砂に比べて命中率は10%近く落ちてしまうし、さらに「ここは芝だからやめておこう」という遠投も多いので、実質的にはもっと精度が落ちるように感じる。

しかし、そういう苦しい状況、さらには強い相手に立ち向かうときにこそ力を発揮するのが「堅守速攻モルック」である。

最近ではワードこそ浸透していないものの、「haruspringさんだから○番だよね」と戦術の方向性は認知されるようになってきた戦い方である。実はワード先行で具体的な戦術は今も後付している最中なので固まっていない部分も多いが、だいたいは以下の通り:

  • まず相手が有利にならないことを考える
  • チャンスは必ず回ってくる、それまでは耐え続ける
  • 2ミスを作らない
  • スーパープレーはいらない

自分で自分を縛り上げているような気がしないでもないが、今や「この勝ち方で勝ちたい」という愛着もあるので、ここは譲れない部分だったりする。チームだったら譲ってもいいけど。

苦しい場面も多いけど、堅守速攻モルックを掲げているからこそ、(2節しか消化していないけど)Tokyo Cupの1位も守れているし、池袋でも1位を複数回取ってきた。日を追うごとにただの言葉だったものが生命を持つ過程を見ている。アツい。

技術面でもモルックデビュー当初に比べて大きく向上したんじゃないかと思う。(狙い通りに決める)エース率も20%伸び、チャレンジする基準の距離も伸びてきたにも関わらずミス率も減らすことが出来ている。

実は「エース率を伸ばすためにベストではなく次にベターな選択をする」傾向があるが、それも堅守速攻モルックとマッチしているのであまり問題ではないかな、という感触を持っている。

不安材料としては、ミスではないが戦略的には成功ではないショットが増えてきているというところ。例えば他のスキットルを巻き込んでしまう、違うスキットル1本を倒してしまう、というケースが多い。それを「阻害率」として下図のオレンジの部分に表現しているが、ミスが減る代わりに阻害率が増えている。

高得点を掻き出してしまうなど、場合によっては単純に外すよりも悪い結果を招くこともあるので注意していきたい部分。

阻害率が増える原因としては、1本孤立したスキットルへの遠投チャレンジをせず、近くの「見た感じすぐ取れそう」と思わせるところにターゲットを絞っているところにあると思う。このへんは本当に改善点。

という感じで書いている時点で7000投以上のデータが溜まっているが、その中で芝で投げたのは1000投もないので、まだまだわからないところがあるのが正直なところ。

バウンドを嫌うあまりにフォームが崩れ、オーバーミスが増えてきたら完全に投げ方を見失った状態だということだけはわかってる。

代表への"トライアウト"

そもそも世界大会も存在が危うい状況ではあるが、心中で「(世界大会のある)フィンランドに行く」ことだけは決めている。大会会場はヘルシンキの隣?にあるヒュビンカー、その単語だけがずっと頭の中を支配している。

次のステップはチームに入れてもらうことで、まだ自分の実力を証明できていない状況では、自分をチームに加えてもいいと思っているひとはいないことは分かっている。だから、(もちろん公式的にそういう制度はないが)この大会は大事な代表選考会であり、チームに入るためのトライアウトだと思って臨む。

前回の惨敗から、色々な面から一人で投げ続けるだけでは越えられない壁があることがあることを痛感し、協会の練習会以外にも顔を出すようにしている。 自分でも病的に感じる人見知り、個人主義で不穏なTweetも多い自分を咎めないでいてくれることに感謝しつつ、「これだけ戦えるようになったんですよ」という証明をしたい。個人戦の大会だけど、チームも勝手に背負っていく。

お楽しみはこれからだ。