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『1月早朝』
まだ夢か真かの判断もつかないような寝起きの悪さが僕の短所である
外に出ると、耐えられないということはないがハッキリとした寒さがボヤついた視界を広げてくれる
昨晩ファンタジーに塗れた僕は、どうしてこんなに寒いのにその空気は透明なのかと
よく考えたら的外れの疑問を浮かべ、紙飛行機みたいにして飛ばした
たぶん星座が横たわっていた部分には勿論なにもなかった
そこを凝視し続けても何があるわけではない、しびれを切らして鳥が横切るわけではない
次の乗用車が隣の道を過ぎ去る音がするまで、おそらく僕はここから動けないだろう
おとといの夢だったら、僕は大股二歩でちょっとユーラシアするのになあ
僕は薄い青色をした可燃ごみの袋を持って
伝説の剣みたいに構えてみたい
それすらも許されないのはただ今が
言えない世界に生まれてしまったからだ。
しっとりとした言葉を淡々と続けるその文庫は
良いんだけど、良いんだけど何かが可笑しいと思わざるを得なかった
それに気づいたとき、この本を読まなくなってしまうということも
また、とても怖いことであった
だけど僕はもうちょっとだけお休みしているよ、眠らせてくれ
冬の太陽は十分に昨日とかその類を溶かしてくれる、それは知っているんだけど
僕が知らない君はあと、身軽なブラウスに包まれた君だけなんだ
今は最後のピース、夏の君を見付けることしか頭にないんだ
僕は薄い青色をした可燃ごみの袋を持って
そこに刻まれた予言を解き明かしたい
それすらも許されないのはただ今が
言えない世界に生まれてしまったからだ。
それすらも僕にできないのは、ただいまが
言えない暮らしをしているからだ。