こんにちは。
先に余談を持ってきちゃうんですが、このブログも記事数が200を超えました。2013年あたりからやっと、それに度々記事を消したり合わせたりして整理しているので特に何とも思わないのですが、これからもよろしくお願いします。
特に体裁を考えたり、見返したりせず続けているので、今更昔の記事を見ようという気にはなかなかなりません。恥ずかしくなっちゃう・・・生き恥晒してるぅ・・・。
タイトル回収
野球留学に対する是非、というテーマ自体はかなり前から設定されていたが、水面下から出て世間に対してこれが露出した、と考えると、ここ数年の問題であると思います。
特に高校野球ファン、甲子園大会ファンというわけでもない私も、まあそんな話は聴いたこともあったしそうなるよね、というのは前々からありましたが、いよいよ盛り上がってきたのかなあ、という風に感じ始めたのはやはりここ数年のことになります。
今年は、八戸学院光星ー東邦の試合でこの問題が大きく注目を集めることになりました。それぞれの応援団には含まれない中立的な立場の観客は、どちらかというと地元出身者が占める東邦(ベンチ入り18人中1人が留学選手)が、野球留学選手で固められた八戸学院光星(ベンチ入り18人中17人が留学選手)を倒す、という展開を期待していたらしく、八戸学院光星以外のスタンドがタオルを回して東邦を後押しする、という甲子園大会ではなかなか見られない構図が出来上がり、結果的に八戸の「崩壊」を演出した、という形になりました。
八戸学院光星・仲井監督「あの雰囲気は止められない」…最大7点リードも逆転負け : スポーツ報知
詳しいデータや、先に論評しているブログなどもご覧ください。
【第98回甲子園】西日本の2校はベンチ入り全員が「野球留学生」 | 日刊SPA!
問題の試合に関しては視ていなくて、そもそも高校野球の演出がどうも苦手って言うのがあって全体的にチェックしているわけではないんですが(スポーツは淡々と事実を映して欲しい、という立場です)、報道で出ている限りは、真っ先に「野球界の気持ち悪い部分が出ちゃったな」という印象を受けました。
件の八戸学院光星に関してだけ言うと、野球留学以外にも部活内の人間関係や、関係者がネット上で炎上の火種を蒔いてしまったこと、そしてその試合自体の流れ(現地で試合を観戦するとなると興奮して冷静に考えるのが難しくなると思う)など、色々な要因が合わさってその光景が作り上げられたので、ここだけから野球留学の是非を問うことはできません。
そして、野球留学自体にも色々な要素があり、選手、高校、親、プロ野球界、進学先、様々な立場からの主張や思惑が存在する、ということは容易に想像することが出来ます。
素人目に見ても野球という業界はかなりこんがらがった構造になっていて、効率的、フェア、という点からは程遠いものになっているけど、もう戻せはしないところまで来てしまっている、という印象です。個人的な意見では、野球はスポーツというよりは、興行であり、伝統芸能という見方をした方がしっくりくるくらい、独特の世界を気づき、日本中をそこに巻き込んできた、という存在だと思います。
というわけで、高校野球の中の一つの問題、ということを取り上げるだけでも、どうしても根深い部分に繋がってしまうのですが、さて、今回の問題だけに関して考えてみると、先ほど挙げた様々な主体のうち、やはり選手(学生)を最も優先していくべきであると考えます。
才能を枯れされないための野球留学
選手はなぜ野球留学をするのか?ということは容易に想像できると思われます。なぜなら、他の立場、主体と比較して唯一、いわゆる政治色のある思惑が存在しないからです。
彼らが留学をする目的は、「強いチームに行って甲子園で優勝したい」、「より容易に甲子園に行きたい」、「活躍しやすい環境に行ってスカウトの目に留まりたい」「魅力的な指導者、チームの一員になりたい」、「留学先から事前に戦力として誘われているから」などといったところでしょうか。
共通しているのは、留学先で戦力として活躍することをプランの中に盛り込んでいるということです。当たり前ですが、選手自身はそこでレギュラーとして出られることをある程度計算して進学先を選ぶことになります。
私が何を言いたいのか、というと、レベルの高い、能力や才能を持った選手がよりレギュラーとして活躍できるようなシステムは、どんどん推進していくべきである、ということです。
もし野球留学が禁止となったら、本来であれば留学することによって背番号を貰えたはずの選手が、スタンドで応援する羽目になる、というケースが激増することになるでしょう。これは、野球という業界全体の盛り上がりを考えるとマイナスになってしまいます。才能を腐らせないためにも必要な方法ではないでしょうか。
私が特に思うのは、ベンチ入りメンバーの何倍もの野球部員が、補欠として応援に回る姿です。高校野球というエンタメにおける演出プランとしては、この光景は欠かせないものの一つとして考えられているのでしょうが、これは歪なものであり、強く問題視するべきだと言いいたいです。
勝負の世界に甘い考えを持ち込んでいる、と思われるかもしれませんが、補欠となった選手たちは決して3年間にわたって応援を練習してきた訳ではありません。野球を練習してきました。ですので、公式戦という場所においてもっと多くの選手たちが、真剣勝負の空気に触れられるような方向に考えを進めていくべきです。
なので、野球留学という方法は全然問題ないと思います。
しかし、野球留学は補欠を減らす直接的な効果をもつ方法ではありません。レベルの高い選手はより試合に出やすくなりますが、留学してくる選手がいることによって、押し出される地元の選手が発生する、という大きな問題を残しています。
なぜ甲子園しかないのか?
常々不思議に思うこととして、高校野球はなぜ部活の形態しか存在しないのか、というものがあります。
中学まではリトルリーグや他のクラブチーム、色々な方法で野球に触れることが出来るのに、高校になった途端に部活だけでしか選手を受け入れることができなくなる。こういった状態で大きな野球人口を満足に活かすことは不可能なことはすぐに分かります。
もし面倒なしがらみや、伝統という名の利権が存在しなければ、社会人チームやクラブチーム、各地にある独立リーグのチームや、さらにはセ・パリーグのプロチームが高校生を在学中から選手として採用し、下部組織や、能力があれば1軍で起用したっていいのではないでしょうか。野球界はやたら数字にこだわるので、かなり若くから試合に出ていれば、ヒットやホームランの通算記録がどんどん更新されて、盛り上がりのネタにできるかもしれません。
それぞれの受け入れ先が、各々特徴を出すことが出来れば、選手は自分のキャリアを積むためにはどう進めばいいのか?ということを選択できるようになります。
とにかく、現状高校野球でしか野球に対して真剣に取り組む場がない、という現状はどこかで改革されるべきものであると考えています。
なぜ地元選手が望まれるのか?
ただ、野球留学を批判する理由として最も大きなものは、地元の選手が活躍するべき、という意見なので、直接的な反論にはなっていないことも自覚しています・・・。
今回問題となった試合でも、大声援を受けた東邦は、地元選手で固められていたからこそ後押しを受けた、ということもあるくらい、高校野球ファンは地元、ということを強く意識しているように思われます。
おそらく、私が埼玉出身で地方の感覚を持ち合わせていないこともあるのですが、そこまで地元選手であることが重要なことだろうか?と疑問に思います。
留学で来た選手は、確かにその地域に縁を持っていませんが、そのチームのために力を尽くして、そのチームのメンバーとして目標を達成しよう、という意識を少なからず持ち合わせている筈。それだけでも十分に、選手を応援する理由になるのではないでしょうか。
過激な言い方になるかもしれませんが、今の時代、国籍だってフレキシブルに自分の目的に合わせて変更できるという状況になったのに、たかが出身都道府県だけでウダウダ言っているのは、やっぱり古びた価値観を持つ野球業界らしい風潮だなあと苦笑いしてしまいます。
【10秒】このブログを評価してください。
まだまだ話を畳められていませんが、それだけ広さも深さもあるテーマということで、ここらへんで逃げ出しておきます。だって改善されるとは全然思ってないし。プロ野球はまあまあ好きだけど高校野球は大嫌いです。プロ野球もやっぱり変なとこいっぱいあるけどね。なんとか目に入らないようにしながらライオンズの栄枯盛衰を眺めていきましょう。