【詩】無題
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詩:無題
炎上した女学生の写真には僕がいた校舎が映り込んでいた
わざとじゃないかって言うほどダサいジャージで笑っている
今の時期は、文化祭だっけ
スクールカーストを掻き混ぜる季節である
僕はあの日、何も無いという世界が嫌になって
俯きがちな竜に乗って潜る潜る
Facebook、誰かの友達があの街を記憶に焼いていた
こんな片田舎でなんで君は大の字になって笑っている
あの店は、潰れたんだっけ
1年ごとに違う明かりが灯る
僕はあの日、たぶん永遠に弾けない曲を
愛して、泣いて、眠れなかったんだ
この世界の果てには高い高い壁が人間をにらむ
僕はそこに寄りかかって安部公房を読むために生きている
今世界の終わりはどこかに眠っていて
誰も見つけることは出来ないんだ不覚にも明日が来る