Yuigo・ん・・・湿っぽい

モルック、システムエンジニア、その他趣味。大学生のころから使っているので、昔の記事は恥ずかしいし今の思想とは異なっていることが多いです。

『星野源雑談集1』は「濃い人間になりたい」とひたすら思わせた

 

訪問ありがとうございます。

 

ゴミみたいな200記事を忘れるためにさっさと次の記事を書きます。

 

2016年は本を読もう!年間100冊とか言うと絶対達成できないし、本の数は正直どうでもいいから毎回読んだ後にそれなりにしっかりとした感想を残そう!という目標に落ち着きました。面白くなかったら書かなくていい。面白かったら書こう…なんか予防線ばっかりだけどこれでもしないと達成できないダメ人間だという自覚はあるのです。

そんなわけで、表面上は大人ですが、自分はレビューなんてカッコイイ言葉が合わないので、読書感想文と銘打ってやっていこうと思います。

 

 

星野源雑談集1

星野源雑談集1

 

 

 

というわけで一冊目。星野源雑談集1』です。

これに関しては買ったのは結構前なんですが、思い出したときにたま~~~に少~~~しずつ読むようにしていました。そしたらだいたい半年かかってしまった。ボリューム的には、半日ぶっ通しかければすぐに読み終わる内容なので安心してください。

 

本の内容は、星野源が芸能界を中心に12人の濃い人物と特にテーマもなく対談をするというもの。だから『雑談』というタイトルになっているのですが、雑誌にて掲載されていた時は「対談」寄り、つまりはそれなりに真面目な内容に編集されていたようですが、単行本として出版されるにあたっては逆方向ともいえる方針で再編されたとか。こんないきさつで、名実ともに『雑談』に行きついたんですね。

 

とはいっても、先頭に並ぶ笑福亭鶴瓶師匠との雑談を読んだ自分の感想は、これが本当に雑談という名づけを喰らってしまって大丈夫なんですか?という焦りにも似たようなものでした。2015年末に紅白初出場を果たし、俳優としてもミュージシャンとしても高い知名度と人気を獲得した星野源、そして語るまでもない鶴瓶師匠。確かに二人はリラックスした会話を繰り広げているのですが、やはり内容の濃さがそう感じさせてしまう。

雑談というのは、その人間が持つ「濃さ」というヤツが残酷といえるほどにハッキリと表れてしまう、よくよく考えると怖さもある行為なのではないか。殆どの人間はそんな大袈裟なことに考え至ることはないでしょうが、それは、雑談という行為が概して慣れ親しんだ間柄においてのみ成されているからなのかもしれません。そんな関係性だったら、相手に対して「この人は濃いなあ~(薄いなあ~)」なんてことは考えませんし、そんな測るような眼を使わないから、怖さを感じないということなのかもしれません。感じないだけで、本当はとても怖いのかも。

どうしてそこまで読み手である自分自身の「薄さ」を感じてしまうのか。それは、星野源と12人の雑談者たちが繰り広げるものが、その一言一言に漏れなく、彼らのバックボーン、経験の強さ、高さ、そして「濃さ」をそれとなく、おぼろげに見せてくる、そんな雑談だからなのでしょうか。

そして、そんな「濃さ」をひたすらにリラックスした状態で繰り広げているというのもこの本がもたらす面白さであります。星野源が醸し出す空気感とかいうやつなのでしょうか、登場する誰もが自然体であり、(本当のところはわかりませんが!)包み隠したりせず、というか隠そうかな?とか思う暇もなくこの人たちは口にしている、吟味しないで言葉を出している!という清々しさがありました。別に、言葉を作ることが悪いことではないしそれはケースバイケースなのですが、雑談というフィールドに対しては最も気持ちのいい姿勢で、どの雑談も繰り広げられていました。この状態において、「濃い」、ということ。

 

この正体はなんなのか?単純な雑談の面白さに、なぜこんな不思議な感覚を与えるのか?という疑問に対しては、あとがきで星野源自身が答えています。引用しちゃおうかと思いましたが、これに関しては絶対にバレちゃだめだ、ということで、読んで、飲み込まれて、あとがきで納得してもらうのが一番だと、私は思います。

 

このブログでもたびたび星野源のことを書いていて、言ってしまえば男女ごちゃまぜにした抱かれたい「人間」ランキングには間違いなくベスト5に入っちゃうんですが、そんなことはどうでもいいのですが、完璧に彼の作品を追っているかというと全然そうでもない!音楽に関してはSAKEROCKから順に辿れたかなあと思うのですが、俳優業のほうは全然観てない(元々映画やドラマの習慣がまったくないので)。とりあえず気になった聖☆お兄さんの映画を観ようかなと思っています。それ声優業じゃんか。森山未來との共演とか、もしかしたら融けてしまうかもしれない…怖い…

そして、この人は知れば知るほど不思議な男である。どこから見ても面白いし、なんでこんなに完成されているタレントなのに今更人気になっているんだ!遅い!とも思わせる分かり易さと深さを感じさせてくれる稀有な人物であると思います。で、ラジオでは下ネタを抵抗なくどんどん出しちゃうし、自分の弱い部分も全く隠さないし、なんというか、モテない人間からすると本当はもっとモテモテになるのに!勿体ない!というところまで思っちゃう(のは流石にか?)。でもそこが良いってなるんだろうなー。はーっ。あっ。もーーー

 

とにかく、「濃く」なりたい!と思わせてくれる内容でした。濃くなって、何気ない一言やひとつの仕草から個性を感じさせるようなわがままな濃さが欲しい。『星野源雑談集1』でした。早く星野源雑談集2が来い。

 

 

 

読んでくださりありがとうございました。