リセットその後
リセットその後
僕の言葉はあなたには分からない
分かっているけど繰り返すことじゃない
空気に触れて色が付いて
誰も違う名前を浮かべるだろう
次の角を曲がれば インスタント夏の歌が聞こえなくなる
この世界での幸せは 広告の中の嘘だけ
君という概念が身体から 流れ落ちているのが分かる
幾つかのボタンは 拒否を示すビープを返すだけ
何を迎える為に もうどれだけこのままなのか
階段を降りながら 直接的すぎる歌詞を振り払う
そっちの方だけスコアが付いて 僕は呪いを囁くだけ
君も含めた全ての過去は 無かったことにするしか無くなる
アルバムを燃やしさえすれば 僕の漂白は完了するまで
それだけの事に 思っていたよりも吐き出し過ぎた
僕の言葉はあなたでも分からない
笑っているけれど悲しいわけじゃない
空気に触れて色が付いて
誰も違う名前を浮かべるだろう
ホームの端に向かい 無かったことにした選択肢を捨てる
従えば幸せになれると そういうことでしかない
要らなくなったものが 本当にそうだったのか
本当に欲しいものがないと 視野はぼやけていくばかりだ
何を迎える為に もういつからこのままなのか
曖昧に身を溶かして 目線の逃げ場を奪われていく
此処だって居場所じゃない 他にあるわけでもない
望んでいる世界の イメージがあるわけでもなかったのに
沈むかもしれない足場に 沈んでもいいから辿り着いた
物事は一瞬では変わったりしない
世界は3層どころの話じゃない
君に分かってもらうために転がっていない
ボタンを押してもそのままだと願わないで
僕の言葉はあなたには分からない
分かっているけど繰り返すことじゃない
空気に触れて色が付いて
誰も違う名前を浮かべるだろう
詩について
たまに詩を書いています。