Yuigo・ん・・・湿っぽい

モルック、システムエンジニア、その他趣味。大学生のころから使っているので、昔の記事は恥ずかしいし今の思想とは異なっていることが多いです。

(調査中)モルックの大会に賞金を設定できるのか?

追記 2023/07/07

本記事の中で追加の質問を川崎市の担当者に返信していると記載していますが、その追加質問を送ったのが6月23日でして、その2週間後にあたる本日まで、これに対する回答はありませんでした。

また本記事で取り上げている大会「モルックマニア」の第1回大会は明日7月8日に開催される予定です。

私の立場としては、決定的にルールに反することをしているわけではないため、開催されることについては問題ないと思いますし、参加される方はぜひ試合やプレーを楽しんでいただければと思います。

ですが、このイベントの担当者が、賞金の指摘に対して明確な説明をする前にこっそりとその文言をイベントページから消す、という対応を取ったこと、SNSなど公開の場でその経緯について説明をしていないこと、賞金の記載がなくなったが参加費の変更がないことについてなどに回答をしていないこと、といった課題が残っていることについては、ここに記録をしておきます。

また「ユースコンソーシアム」については、TwitterのDMで6月5日、17日と二度に渡って質問をしたものの、7月7日現在まで回答及びリアクションはまったくありませんでした。その間もTwitterアカウントを運用し投稿をしていることを確認しており、さらに別のメールから川崎市と話し合いをしていることから、DMを認識していなかったということは考えづらいです。

回答を統一するために個別に返答をしないというのは理解できますが、せめてそういった旨を返信するなどはできたはずで、まったく対応をしないという態度には疑問が残っています。そういった組織が、参加者からお金をとってイベントを運営するという責任を全うできるのでしょうかという思いが残りました。

「モルックマニア」は今後も第2回、第3回とイベントを継続していくことがすでに予定として発表されていますが、継続的に安定した活動をするためには今回のような疑問に対し放棄せず、誠実に対応するべきではないでしょうか。

モルックをビジネスにしたいなら

少し別件にはなりますが、先日、あるモルックプレーヤーが「モルックはビジネスになっていくべきだ」という旨をSNSに投稿していたことを確認しています。じわじわと人気や認知が高まっていくモルックにおいて、たしかにそういった考えを持つことも分かりますし、仕事以外の多くの時間をかけているのであればそう思うのは理解できます。

ですが、ビジネスというのは簡単なことではありません。

ベンチャー企業の10年以内における生存率は、10%以下と言われることがあります。ただ、日本のベンチャー企業が、10年以内に潰れる可能性における行政の調査はありません。

しかし、日経ビジネス「【創業20年後の生存率0.3%】を乗り越えるには」によると、ベンチャー企業の生存率は、創業から5年後は15.0%、10年後は6.3%。20年後は0.3%と明記されています。

venture.jp

こうした厳しいデータがあるうえに、スポーツビジネスというのは更に難関であることは、メジャースポーツのチームでも赤字経営をしていたり、サッカーのJリーグでも2部や3部の選手は厳しい金銭事情に陥ることがある、という話はよく聞きます。

activel.jp

メジャースポーツでさえそういった状況にあり、オリンピックに採用されるようなスポーツのうち多くはアマチュアスポーツという立ち位置となっている環境下で、マイナースポーツ、軽スポーツといったカテゴリに属するモルックにおいてビジネスを成立させるためには、どういった勝算があるのかは、私としても気になるところです。もし具体的な戦略を抱えているのであれば是非教えていただきたいところです。

また、個人的にはビジネス化、プロ化をする前に優先して改善していくべき課題は多く残っている認識です。主にルールや審判制度、大会の運営、ガバナンスといったところでしょうか。たとえば、大会の主催者と出場選手が明確に分離できていないということは、モルックでは「まあ人が少ないからしかたないよね」と流されるかもしれませんが、「プロ化を目指しているスポーツ」という立場になると、正直ありえない状態といえます。こうした、モルックでは当然に認識されていることでも、世間一般の目から見たら問題になりかねないといった箇所に対してメスをいれていき、ようやくプロ化に向けた歩みが進められるのだと思います。

またビジネス化を狙っていると名言すれば、残念なことではありますが「競技自体には全く興味がない、お金稼ぎだけ狙っている人間・団体」という存在が近づいてくるでしょう。そういった勢力に対して適切に対処し、モルック愛がある前提で活動することができるか?というのは意外と簡単ではないポイントです。

更にプロ化していく中で、現状の当たり前なこと、例えばそのへんの公園で練習をしたり試合をしたり大会を開いたり、ということが、現状と同じ方法ではできなくなるのではないか?という懸念もあります。具体的にどう変化するかは読めませんが、そういった変化にプロ化を望まない選手も巻き込む可能性があることを考慮して欲しいです。

(追記 2023/07/07 おわり)


あいさつ

全国のモルックファンのみなさん、おはようございます。Mölkky clan jaja patatasのharuspring_joktです。

今回は表題の件について、現在も調査を進めている途中なのですが、一旦報告をしたほうがいいと思ったので説明していきます。

今回も長くなりそうなので、簡単に言いたいことをまとめておくと、

  • ある大会で賞金がある、という記載があった
  • 主催団体や協力団体に問い合わせたところ、回答が来る前に、その記載がHPからサイレント削除されていた
  • その後問い合わせの回答があった

ということがありました。そして、僕の意見としては、

  • モルックの普及や発展はしてほしいが、健全さは守ってほしいということ
  • 決して嫌がらせや邪魔をするつもりはなく、人ではなく事実や行動そのものに対する批判、指摘であること
  • 参加費自体は高くても内容が充実していれば問題はないということ

という感じです。以下、細かく説明するので、時間がある方は読んでください。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6120394/

なにがあった

2023年5月下旬に、「molkky_mania」というTwitterアカウントが登場し、新規に大会を開催するという告知がありました。

マニア、とは言っていますが、内容的には初心者歓迎の雰囲気の大会なのかな?と思っていました。

その後エントリーページが開設され、7月に第1回の大会があることが発表されました。

その際、(現在は修正されていますが)イベントページ内に以下のような記載がありました。

■参加費(チーム単位)

6,000円(税込み)※イベントスタート特別価格

参加人数:2~4名

今後世界大会へつながる大会を企画しており、その際に賞金なども運営費用から出していきたいと思っております。

多少高い価格帯かもしれませんが、ご理解とご協力をいただければ幸いです。

参加費自体がちょっと高めだな…とは思ったのですが、それよりも「賞金なども運営費用から出していきたい」という記載があったため、そこが気になりました。

というのも、モルックの大会では過去に総額50万円賞金を設定していた大会があり、それが結局は指摘によってかは分かりませんが、大会開催前に賞金の制度が撤回された、という出来事があったからです。

これについては、過去に記事を書いているので、それを見ていただければと思います。

m4usta13ng.hatenablog.com

僕自身は「これは法律に違反する可能性があるのでは?」と思いこの記事を書いただけで直接運営に対して指摘や問い合わせをしたわけではなかったのですが、数日後には撤回や参加費の一部返却の動きが始まっていました(参加者だけに連絡していて、それ以外の一般には公開された説明はなかったのですが)。

更に今回の「Mölkky Mania」について気になった理由は、運営チームとして紹介されていた団体が、上記の「東京モルックチャンピオンシップ」の運営チームと被っているのではと思ったからです。少なくとも「ヒューマンブリッジ」に関しては両方に関わっていると思われます。

この時点で私は、「今回こそは賞金を提供するための合法的な仕組みが整い、それが確実なものであるからこそこういった記載をしたのだろう」と思い、その具体的な手法がわかりモルック業界に共有することができれば、一つの知見にできるのでは?という理由で、その手法について聞きたいと思い、運営団体に問い合わせることにしました。

問い合わせ

問い合わせをする際に、関係団体が複数いたため、どこに質問を投げるか迷いましたが、以前の「東京モルックチャンピオンシップ」には関わっていなかったであろう団体に、この件について把握しているか、過去の出来事について共有され、その改善がされているのか、というのを聞くことで色々とわかるのではないか、と思い、主催である「川崎市建設緑政局緑政部みどりの事業調整課」と、協力団体にあった「Youth Consortium japan」という団体にそれぞれ問い合わせを送ることにしました。

問い合わせの内容はざっくりと、

  • 賞金に関する記載があるが、法律的に問題ないことを確認したうえで計画をしているか。
  • イベントに関する収入、支出の内容を公開する予定はあるか。

といったもので、これに背景・経緯として上に書いたようなこれまでの出来事や過去のイベントに関わっていた団体についての補足情報などを記載しました。

回答

問い合わせは6月5日に送りましたが、その後しばらく両方から回答はありませんでした。

その間、6月17日に再度イベントページを確認したところ、賞金に関する記載がいつの間にかなくなっており、6月23日現在の表記になっていて、それに関して運営アカウントは特に何もアナウンスしていないという「サイレント修正」がありましたが、まだ回答はありませんでした。

その後、大会に協賛として「RR COFFEE」さんという珈琲屋台を運営する団体がついたことを確認したので、ダメ元でそこにも同様の問い合わせを送ってみました。

するとその2日後に、RR COFFEEさんから回答がありました。回答としては、「(協賛である)当方がお答えする立場にありません。」というものでしたが、「今回haruspring様よりお問い合わせ頂きましたことにつきましては川崎市さまにご連絡しておりますので、そちらにお問い合わせ頂けましたら幸いです」と、川崎市に連絡していただいたことが分かりました。

これが契機になったのか、その同日に川崎市建設緑政局緑政部みどりの事業調整課の担当者の方から回答がありました。それが以下です。

御指摘いただきました「賞金なども運営費用から出していきたい」等については、実施団体であるユースコンソーシアム様と協議を行い、削除させていただきました。

収支報告については、川崎市情報公開条例と照らし合わせ、非公開とする予定ですが、事業目的等を踏まえ、得られた収益に応じて課題解決に資する取組等をしていただくよう調整を図ってまいります。

よろしくお願いします。

参考:川崎市情報公開条例 第8条(2)ア 公にすることにより、当該法人等又は当該公人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害する恐れがあるもの

ユースコンソーシアムと話し合い削除したということ、また収益については公開できないが、課題解決(これは多摩川丸子橋河川敷の不法投棄や騒音などの問題のことだと思う)に利用する、という回答でした。

「法律的に問題ないことを確認したうえで計画をしているか」、という問い自体には直接回答を貰えませんでしたが、記載を削除したということは問題であると認識したのだと思います。

ちなみに、ユースコンソーシアムからは未だ回答はありません。メールアドレスが見つからなかったのでTwitterのDMで送ったのが良くなかったでしょうか。しかし、Twitterアカウント自体は(投稿は止まっているものの)最近のいいねが追加されているので、Twitterを見ていない、ということはなさそうです。

追加の質問(回答待ち)

回答のあった川崎市に対して、元々予定していた追加の質問を送りました。これもざっくりとは以下のような感じです。

  • イベントページから賞金に関する記載を削除したが、大会運営のTwitter、イベントページ上で記載を削除したことについての報告や経緯、理由に関する説明がなかったが、今後これらを行う予定はあるか。
  • すでにエントリー済みの参加者に対しては、同様のアナウンスをしているのか。
  • 賞金に関する記載が削除されたが、大会の参加費自体が変更されていないことについては、どのような理由・背景があるか。
  • 参加費が他の大会とは比較的高いように感じるが、その用途はどのような内訳になっているか。
  • イベントページに「※イベントスタート特別価格」とあるが、今後参加費が上がる可能性があるということか。

といった質問を追加で送りました。

以前の「東京モルックチャンピオンシップ」でも、参加者には説明があったものの(堂々と賞金の存在を宣伝していたのにも関わらず)公開の場では賞金が撤回されたことに関する説明がなかったため、今回もそのような形になるのかを聞きたかったので質問に入れています。

また、一緒に練習をするようなモルック愛好家のからもちらほらと参加費の価格についての声が聞こえていたので、やはりこれに関しても聞いてみることにしました。場所は公共の施設(グラウンド)で、しばらく同じ場所を利用し続けることができるため、どのあたりに他のイベントよりも費用が上がる要素があるのか気になっていたためです。

これらの追加質問に関して回答があれば、またこのブログで共有していきたいと思います。

補足 川崎市のかかわりについてなど

なぜこのイベントの主催が川崎市なのか?ということについて、調べた範囲で自分から説明しておきます。

イベントページから辿れる川崎市のHPの内容をざっくり説明すると、今年の頭くらいに、会場となっている丸子橋の河川敷の利活用に関するプレゼンテーション審査があり、そこで(問い合わせを送った)「ユースコンソーシアムプロジェクト推進委員会事務局」が評価され、事業者に選定された、という経緯っぽいです。

www.city.kawasaki.jp

この時点で「東京モルックチャンピオンシップ」の運営チームがどれだけ関わっていたのかは不明です。

とにかくこの選定によって、「モルックマニア」は継続的に丸子橋河川敷を使用できるようになったということだと思います。

更に、運営チームに入っているということもあり、9月に予定されている「SAKURANKING Ultimate」や、来年3月予定の「ドラゴンスキットルカップ」も同じ場所を使用する予定になっています。

molkky.jp

賞金にこだわる必要があるのか

今回賞金に関する記載が削除されましたが、文面だけで考えると、「モルックマニア」で集まった参加費を、別の大会の賞金に使う?といったように読み取れました。「東京モルックチャンピオンシップ」と違うのは、賞金の元手を集めるのと、賞金を授与する大会がそれぞれ異なるということです。これが法律的にどうなのかはもう少し詳しく調べないとはっきり断定はできないのですが、両方の大会に出場する選手もそれなりにいることを考えると、「賭け金を支払って、賞金のリターンを目指して大会に参加する」という構図は変わらないのでは?と思えてしまいます。

こう考えていくと、どうしても賞金という制度に拘りたいのかな、と思えますが、個人的な意見としては、別に賞金はなくても大会がつまらなくなる、ということはないので、賞金を設定するなら完全にセーフな状態で運営すればいいと思います。

スポーツという範囲で考えても、賞金が出るような競技はプロ化しているほんの一部の大会であり、多くのアマチュアスポーツでは賞金がない状況下でも面白い大会にする、というのを目指しているので、まだまだ発展途上、有名人の参加などでにわかに盛り上がっているとはいえいつ下火になっても全然おかしくないモルックも、健全に、地道にやっていくべきだと思います。

もし賞金を設定できたとしても、「わざと負けるから○割を分けて欲しい」なんて取引が裏でこっそりされていたとして、それを検知したり厳正に対応する運営力は、まだまだモルック業界全体として足りていないとも思います。

個人的には、賞金という存在があることによってモルック本来の面白さとは違う盛り上がり方をしてしまうのではないか?という危惧もあります。

おそらく、モルックを発展させたい、新しい人にどんどん参加して欲しい、という思いでは、「モルックマニア」の運営と僕の目標は近いと思いますが、健全であるという最低条件は守ったうえで進めていく、というのが僕としての考えです。

嫌がらせではない

今回偶然にも「東京モルックチャンピオンシップ」に続いた指摘になってしまいましたが、決して個人的な恨みや妬みなどで指摘や批判をしているわけではありません。普及をする、発展させる、という目標に近づくための具体的な手法には人それぞれで違った道筋がある、ということは僕も理解していて、その方向性については僕が口を挟んでやんやいうことではないし、言ったとしても止めたりその方向を曲げたりする力は僕にはありません。

ただし、業界全体のイメージに影響を及ぼしてしまうのでは?と思ったときは、今回のように調査をして、その結果を公開するといった活動をしていきます。

よくケンカにならない議論のコツとして、「その人自身ではなく、その人のアイデアや主張自体に対して言及・批判する」などといったものがありますが、僕はそういう意識で動いたり書いたりしているつもりです。そうでないと個人攻撃になったり誹謗中傷になってしまうので、公にはしません。

参加費の多寡について

最近は大会やイベントがたくさん企画、実施されているので、それらを比較せざるをえない場面も多くなりました(同時期に複数大会があって、どれかにしか参加できない!とかの場合はそうなってしまいます)。

なので、その比較材料としてどうしても参加費という項目は見逃すことができなくなりました。

自分の意見としては、参加費が高いからといって悪いイベント、逆に安いから良いイベント、という判断をするつもりはありません。参加費が高ければ何らかの理由があったり、逆に安い場合はなにかを削っている、ということが考えられるからです。

そういった際に、実際どうなのか?という比較を進めていくために、イベントを運営する担当者には、なるべく参加費の用途や運営費の内訳を(できる範囲で)説明して欲しいと思っています。

例えば、よくある場所代や備品代に加え、会場に前のりするからそのホテル代や滞在費、会議のときのレンタルスペース代などが考えられます。

また、運営が頑張ったので打ち上げ代にしたい!とか、豪華なトロフィーを作りたい!といったものでも、(参加者全てに恩恵はありませんが)参加者がその情報をもとに納得し、参加を決めるのであればまったく問題はないと思います。むしろ、内訳を公開せずに実は運営が高級焼肉店で打ち上げをしていた、といった情報だけ後から流れると、疑いの目を向けられてもおかしくはないと思います。

逆に参加費が安いとか、もしくは無料の場合は、参加者自身に備品を持ってきてもらう、会場に許可なくやろうとしているなど、やはりこれもそれなりの理由があると思います(無料イコール全部そうというわけではない)。

こういった用途が明らかになることで、参加者はより比較し、納得したうえで参加を決めることができるのではないかと思います。逆に用途がわからないと、どうしても参加費の価格そのものだけで考えなくてはならないので、参加費が高いイベントには風当たりが厳しくなってしまいます。

僕の活動にもぜひ批判や指摘を!

今回はこんな感じで指摘をしていく記事を書きましたが、僕自身は批判や指摘ばっかりではなく、(全部趣味ですが)モルック関東プライムリーグの運営や、動画の投稿、イベントカレンダーの運営などを行っています(別に批判するだけでも内容が真っ当であれば良いとおもうけど)。

なので、こうした僕自身の活動にも、おかしいんじゃないかとか、これはどうなんだ、というものがあれば、ぜひ言及していただければと思います。

僕も誰に言われたかではなく、何を言われたかで内容を判断して受け止めていくので、論理的に話し合いをして、いろんな活動を改善していければなと思っています。

僕はなんか言われたらその対象をすぐにアンチ認定したりする矮小化はしないので、安心してくださいw。